2009年1月2日金曜日

ふつう


Re:S
http://www.re-s.jp/

時代はすごい速度で進んでいき、
新しいものが山のように生まれては捨てられる。
「ふつう」とは何なのか、悩むことが多くなってきた。
そんな中で、Re:Sは「あたらしいふつう」を提案する雑誌だ。

水筒
フィルムカメラ
物々交換
地方の暮らし
引き継ぐ
一生もの
ものを売る
残していく
一緒にやる
木のこと

Re:Sの特集のテーマはどれも、素朴にあるものだ。
それを「ふつう」と呼ぶことに躊躇はない。
新しいもの好きなひとも古いものにこだわるひとも、みんな、それぞれの「ふつう」を探しているだけなのだとこの雑誌を読んでいると気づかされる。

そして、Re:Sは単なる雑誌ではなく、
「ふつう」を探し求めてもがく運動でもある。
取材は体当たり。
物々交換をしに北海道に行ったり、
行商をしに鹿児島にいったり。
筋書きの無い取材からは、人間味あふれる記事が生まれる。
そして、取材でできたつながりは次の取材を生み、ときには紙面を飛び出す。
例えば、取材先の写真屋と意気投合してフィルムカメラの良さを伝えるフリーペーパーができた。

もちろん、ひとによって「ふつう」は違う。
だからRe:Sは、「ふつう」の探し方を背中で教えてくれる。
「ふつう」を求めるひとたちの真摯な想いが、この小柄な雑誌に詰まっている。

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