2009年11月20日金曜日

謝って済むなら誤っても済むのか。

謝って済むなら警察は要らない。

というのは誰が考えた言葉なのだろう。
これはつまり反語的に、
謝って済むわけがないから、「警察は必要だ」と言っているということで、
公権力の必要性を臆面なく肯定するそのスタンスは、なんだか庶民感覚じゃない。

そんなに警察好きなん?
俺はあんまり好きじゃない。



いやあるいは、こんなシチュエーション。

「うーわ、バンパーへこんでるわ。何してくれるねんわれ!」
「す、す、すいません…ちょっとよそ見をしてて。ほんますいません!」
「あのな、謝って済むなら警察は要らんねん。」
「(警察と聞いてちょっと挙動不審になる)あ、あ、あのー…ちょっとなんか厚かましいんですけど、警察は呼ばんといてもらえませんか。勤務中に事故ったって上司に知れたら…」
「(弱みを聞いてしめたと思いつつ語気を強める)はあ?、そんなん知るかいな。謝って済むなら警察は要らんにゃ! どないしてくれるねん!」
「すいません。ほんますいません。もう二度としませんによって」
「二度もぶつけられたらたまらんわ! わからんやっちゃな、謝って済むなら警察は要らんちゅーとるやろ」
「ほんならどうすれば…」
「しゃーから言うとるやろ。あ・や・ま・っ・て・す・む・な・ら(ゆっくり強調して)警察は要らんねん。俺が言うてる意味わかるか?」
「あっ…(ポケットに手を入れるて財布を取り出す)これくらいで許してくれはりますか?(一万札を数枚、相手に差し出す)」
「(にやけつつ受け取る)わかったらええんや。」


みたいな感じで、「警察」というみんなが恐れるキーワードをちらつかせることで、謝る以上の行為を強要する。恫喝の定型句だという可能性。

お金で済むから警察は要らない。
そんな、現実。



まあそんなことはどうでもよくて、
マイケルジャクソンの話。
生きてたときは、整形してるとか、幼児虐待とか、バッシングをさんざんしておいて、
死んだら「マイケルってすごかったよね実は」みたいに手のひらを返す。
メディアも、リスナーも。

マイケルは謝らないまま死んでいって、
世界は謝らないまま誉めちぎる。
それの何が悪いのかと聞かれると、よくわからない。
わからないけれど、ラジオからマイケルの曲が流れまくってるのを聞くと、なんだか釈然としない気持ちになる。

「ごめん」と一言いえる人間になりたい。

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