2010年9月15日水曜日

ほほえみの国、に来てしまったわたし、のほほえましい日々 その4

バンコクに来て、
ずっと考えていることがひとつある。


それは、王宮とか政府機関が川沿いにあること。
だって、危ないやん、洪水が起きたら。

権力者は安全な場所に陣取るのが社会の鉄則で、
ということは水辺に追いやられるのは弱い人、
という固定観念が俺の中にあったけど、
タイはそうなっていない。

川のすぐそばまで建物がいっぱいあって、
それも、ボロそうなのもあれば、
国賓を迎えるような豪華な施設まで、
いろいろある。
そこには何の傾向も見いだせなくて、
俺はただただ混乱する。


でも、固定観念は単なる固定観念で、
よく考えると、日本でも必ずしもそうなってないのかも。
あんまりちゃんと確かめたわけじゃないし。
てことで、固定観念は思い込みに過ぎないという可能性がひとつ。


あともういっこの要素は、
タイでは洪水が起こると、
どこかが被害にあうとかではなくて、
あらゆる場所が水に浸かる。(10年前までの話)

だから、川沿いとか川から遠いとかはそれほど重要ではなくて、
むしろ排水しやすいとかしにくいというの方が考慮されるのかもしれない。
そういう意味で言うと、
バンコクの東のほうには海抜0m以下の地域があって、
そこでは一度浸水すると、水がなくなるまで数ヶ月かかる。

つまり、タイでは、
「洪水危険地=洪水が起こる場所」ではなくて、
「洪水危険地=浸水が長引く場所」なのかもしれない。


日本とは違う、
とわかってたつもりで全然わかってなかった。
そもそも、「洪水対策」が何を意味するのかという前提が違うんだ。きっと。
そういう中での都市計画がどうなっているのか、
つかみどころを見つけられないまま、
俺のもがきは空振りし続けている。

むむむ。。

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