2010年3月30日火曜日

ステファーノ・グーグルアイIII世への道(10) 振り返ってみて。

俺は、意味にまみれすぎている。

闘う意味、
愛する意味、
生きる意味。

生きる限りは自分にまつわるあらゆる意味が問われ続ける。

社会から、自分自身から、
「それって意味があることだよね?」
「俺って意味のある人間だよね?」
と、拷問のように問い詰められる。
繰り返し、繰り返し。

そして俺は、意味に染まっていくんだ。


世界は意味でできてるから、
意味を持たなければそれは死んでいるのと同じだ。

なにかしなくちゃ。

早くしなくちゃ。

なにか、意味があることをしなくちゃ。



そんな焦りに駆られて、俺はやがて、
意味のあることしかしなくなる。

お金が稼げること、
世界を救うこと、
モテること。

なんだっていい。意味があればいい。

その逆に、意味を求めれば求めるほどに、
意味のないことを避け、嫌う。
そして、恐れ、怯える。



なのに、意味を簡単に見失ってしまう。
あれほど確固としてあった意味が、
忽然と消えてしまう。

こんなことして意味あるのかな。
と頭を抱えてしまう。
悪い時には、生きる意味さえ見失う。


俺は、「それって意味があるの?」と問い続けるあまり、
意味の中から「意味のなさ」を見つけることに慣れてしまった。
誰が見てもこれは絶対に意味がある!というようなことでも、
一片の「意味のなさ」もないということはない。
もちろん意味がなくなる訳じゃない。
意味はあるけど、
「意味のなさ」をあまりに恐れるばっかりに、
そっちにばかり目がいって、意味が見えなくなる。


だったら、
どんなにあがいても意味から「意味のなさ」を見つけてしまうならば、
「意味のなさ」から意味を見つける練習をしないといけない。

でないと意味のブラックホールに呑まれてしまう。
俺は意味がなくなって、消えてしまう。



昼は陽光に潜む影に目を凝らし、
夜は闇に瞬く光に目を凝らすように。
闇の中で、無意味さの中で、俺はもがかなくてはいけない。



今回、トレハ星人になって卒業式に出ようと思ったのは、
意味なんてない。
あえて言うなら、「意味のないことをする」という、意味があった。
こんな大げさな言い方はきっと後付けだけど(笑)

まあ別に意味なんて後付けでいい。
後にならないとわからない意味もあるから。
そして、その意味とは何か、
そんなものあるのか、
今もわからないけれど、
これは、意味と意味のなさの間を右往左往する、
俺なりのもがきだった。



これから俺は、大学院生になって、社会人になって。
幾度となく「意味のなさ」を突きつけられる。
「それって意味あるの?」と言われることが何回だってある。

誰も言わなければ自分で自分に言ってしまうだろう。
定期的に自分を傷つけなければ、
痛みがなければ生きているなんて実感できない、
そんな不便な生き方しかできないから。

そして、幾度となく意味を見失う。
時には生きる意味に悩む。

そんなときに、トレハ星人のことを思い出したい。
「意味のなさ」にどっぷり浸かって、
意味を見つけようと必死になったこの2ヶ月のことを。






あ、ぜんぜん関係ないけど、
町田康の小説に出てくる言葉を締めくくりとして載せてみます。
内側の虚無。

しかし、この感覚は獅子頭をかぶっているゆえの感覚だろうか。確かに獅子頭の内側は闇で外は明るい。その闇に阻まれて俺自身と獅子がひとつながりにならないのかも知れない。けれども俺はいつもこんな闇を意識してきた。俺の思弁は闇に遮られて言葉につながらない。俺の思いは闇に閉じ込められて光の中に放たれることはない。つまり俺はずっと獅子頭のなかにいて内側の闇、内側の虚無をみて生きてきたのだ。北野田。ところが光しか見ないものには、俺がそんな闇や虚無をみているとは知らないから、俺が暴れ狂うのは、ただ暴れ狂いたいから暴れ狂っているのだと思って俺を馬鹿にしている。違う! 俺が暴れ狂うのはそのような内側の虚無が絶えず視界に入って人間としていたたまれないから暴れ狂うのだ。咆哮するのだ。
うおお。(町田康「告白」)

2010年3月26日金曜日

ステファーノ・グーグルアイIII世への道(9) ついに卒業式

(友人撮影)


午前4時50分。
セットした目覚ましが鳴って目が覚める。

布団に入ったまま顔を横に向けると、
昨日夜2時までかかってつくったトレハロース星人がうつぶせに寝ている。
そうだ。夢じゃない。今日はいよいよ卒業式だ。

起きてスーツに着替え、
朝ごはんも食べないまま、始発電車に乗るべく駅に向かう。
春は近いとはいえ、雨も降って寒い。暗い。
なんたって、卒業式という戦場に続く道だ。

あつらえたような天気で、いいよ。
俺はぜんぜん構わない。



電車が来て、乗り込む。
周りの人がみんな、俺が抱えてるこの白い物体はなんなのか、ガン見したい衝動を必死に抑えているような気がする。
そして俺は、周りを見回してそれを確かめたい衝動を必死に抑えていた。



午前6時頃。
会場の、みやこめっせに着く。
まだ開いていないのは予想通りだが、
仮装してる人も、スーツの人も、誰一人として並んでいない。

あれ? 会場ここであってたっけ?と、表に出ていた「卒業式会場」の看板を確かめ直す。
間違いない。ここだ。なのに誰もいない。


募る孤独感。



午前6時20分頃。
よく見るとみやこめっせの中に人がいる。
どうやら他に入り口があるらしい。
探すと、警備員用の入り口から、おばちゃんたちが入って行く。
しかし、おばちゃんたちは会場設営の人かなにからしく、卒業生はまだ入れないと言われた。
あと少ししたら開くと言われ、再び正面に戻る。



午前6時40分頃。
警備員さんが扉を開けにくる。
依然として、卒業生っぽい人は俺一人だけだ。
寒いのでひとまず中に入っておこう。



午前7時過ぎ。
中をうろうろしていると、股間に馬の頭をつけた3人組がいる。
躊躇しつつ「すいません、仮装する人ですか?」と話しかける。
まあ聞く意味もないけど、一応ね。
ドンキホーテの袋を片手に、彼らは陽気に「あ、そうですよ」と答える。

ちなみに、
事後の新聞記事を見た限りでは、彼らが一番メディア露出が多かったように思える。
複数人での息の合った連係プレーがすごい。
彼らは勝ち組です。おめでとう!

しかし、みやこめっせ内で迷っている状況は同じらしい。
いっしょに、会場がどこかを警備員さんに何回も聞いて、階段を往復すること3回。
ようやく会場を突き止め、扉の前に陣取る。



ほっと一息ついて、
軽く自己紹介とかし合う。

自分でしといて言うのもなんやけど、
仮装をするひとってもっとクレイジーで話の通じない人だと思っていた。偏見。
ほんと、出会ったのがいいひとたちでよかった。



午前8時ごろ。
ぽつぽつ人が来はじめる。
最初は大学関係者が、
そしてだんだん、振り袖のひととかも。

トレハロース星人を片手にベンチに座っていると、
「あ、すいません、写真撮ってもらっていいですか?」と聞かれる。
振り向くと、振り袖の女の子2人が立っている。
あ、いいですよ。と答えると、カメラを渡された。
あれ?と一瞬戸惑って、ふと気付く。
そうか「撮ってもいいですか」じゃなくて、「撮ってもらってもいいですか」やねんな。
自意識過剰が恥ずかしい…。

でも、2人を撮った後、
「撮ってもいいですか」という流れになって、
今日、初カメラ。カシャっという撮られる音が心地よかった。



午前8時半ごろ。
そろそろ仮装しとこうかな、と思ってかぶる。
俺はもはや匿名の「中の人」に成り果てた。


目の前で、おっさんが「おっ、これは面白い」みたいな顔をしてカメラを向けてくる。
と、その横に同級生がいる。
あ、あいつの父親なのか。そういえば似ている。
しかし、同級生はトレハロース星人が俺であると気付いていない。
これは脱いで気付かせた方がいいかな、と思って脱ごうとする。

すると意外とタイトでひっかかって脱ぎにくい。
あれ? 脱げない。うーん。こうか。
みたいに手間取りつつ脱ぎ終わる。
しかし、周りを見回してもさっきの同級生はもういない。
う、遅かった。脱ぎ損だ。



午前9時前。
仮装の中は空気がこもって暑い。
俺は汗だくで、湿気の余りトレハロース星人の目が曇ってゆく。
まだかー。

と思ってると、開場にはまだ時間があるけど、
ちょこちょこ人が入って行く。
じゃあ俺も入ってみようかな、と思うけど、
なんということか、手がないトレハロース星人にはドアが開けられない。
文字通り手も足もでないのだ。あ、足は見えてるけど。
途方に暮れていると、
おばちゃんが「あ、開けたげるし写真一緒に写ってくれます?」と聞いてきた。
もちろんありがたく申し出を受けさせてもらって、無事中に入れた。


中は広い。
馬の人たちは真ん中の方に行ったけど、
俺は、「それでっかいからあんまり邪魔になるとこにいったらあかんで」と大学の人に言われ、
左前の端っこの方に陣取ることになる。
まあ、別に目立つとかが目的じゃないしいいんです。
(じゃあなにが目的かって、それはまた次回!)



中ではいろんな知り合いに会う。
いちばんびっくりしたのは、
「ちょっとお話いいですか?」と聞いて来たのが、
世界こども水フォーラムフォローアップ大会で知り合ったひとだったこと。
向こうはテレビ局のレポーターで、まさか仮装の中身が俺だとは思わず話しかけてきた。
俺が名乗ると「ええっ? なにやってんねん!」という反応。
まあそらそうな。俺が逆の立場でもそう思う。
しかし、こっちは向こうのことわかるのに向こうはこっちのことがわからないという、
一方向的なコミュニケーションがずるい。申し訳ない。


ちなみに、インタビュー自体は、
声がこっちからあっちにも、むこうからこっちにも聞こえにくいのでうまく答えられないのと、
あんまり面白い受け答えができなかったのと。
せっかく話しかけてくれたのに申し訳なかった。




また、同じサークルだった子も来てくれて、
上に載せた写真を撮って送ってくれた。
なんせトレハロース星人には手がないから自分撮りはできないし、
なにより、本人は卒業しないのにわざわざ来てくれたことがすごくうれしかった。
ほんとありがとう!




そしてそうこうしてるうちに式が始まる。
総長のスピーチは、要は「地球はやばいからみんながんばってね」みたいな感じの殺伐とした、
なんで門出の祝いの場でこのチョイスなんだろうと思わずにはいられない内容。
教育予算が減ってるんだ。とかいうのを卒業式で言っちゃうってどうなん?
それは俺らに向けられたはなむけの言葉じゃなくて、単に国にお金をねだる言葉だ。
眠さを通り越してもはやいらっとくる。
(これに関しても次回また)


校歌と蛍の光は、俺の真ん前にいた合唱隊がメインで歌う。
こんな宇宙人を目の前にして、気が散ったりしなかったかな。
したらほんと申し訳ない。



式はさくっと終わり。
その後は、壇上に仮装をした人が集まって記念撮影をする。
なんかこうして見回すと、
俺みたいに自作じゃなくて、どっかから買って来たようなやつが多い。
もうちょっとDIY精神を発揮してもいいんじゃない、京大生?



その壇上からおりる時に、
高校の同級生に偶然会った。
3年ぶりの再会。
まさかの形で実現してしまった笑



帰りの道は、人でごった返している。
押しつぶされそうになりながら、仮装のまま外に出ようとする。
これだけ接近すると逆に緊張感がなくなるのか、
目の部分を断りなくコンコン叩いて「あ、固いんや」と言うひとがいたり、
「ここ穴開いてるからバンソコウ貼っとくで!」と目の穴を塞ぐおっさんがいたり、
なんかいろいろいじられた。
まあなんも構ってもらえないよりはうれしいけど。
でも宇宙人に対して、もう少し敬意をもって接してもいいんじゃない?
京都はそういう、ホスピタリティーの街じゃなかったのか。
けしからん!!
とステファーノさんの気持ちになりきって憮然としてみる。




開場を抜けて、横断歩道をわたって、
ようやくそこでトレハロース星人を脱ぐ。
涼しい風が頬に当たる。

地面に横たわる抜け殻をみると、
ヒゲが片方とれ、触角もなんだか角度がおかしい。
そうか、いろいろもみくちゃにされたんやな。
まあいいや。
みすぼらしいかもしれないけど、いつからヒゲ外れてたかわからへんけど、
おつかれさま、と褒めてやりたい。


終わった。やりきった。
不安だったけど、俺はやりきった。
なにか意味があることをしたわけじゃないけど、
やりきったと言って間違いじゃないと思う。

よかった。





以上、当日の様子でした。
次は、「ステファーノ・グーグルアイIII世への道」最終回、
なぜこんなことをしたのか、という部分を書きます。
お楽しみに!

2010年3月23日火曜日

ステファーノ・グーグルアイIII世への道(8) halfdone

ブログ書いてる場合じゃない。
と思いつつ、でも中間報告。

つらいときほど、誰かに言いふらさずにはいられない。
弱さをさらけ出すことで、弱さを希釈したい。
弱い心。




とりあえず、布をかぶせて、縫い付ける。
ボンドも併用してつける。




穴をあける。




100均で400円で売ってたタライ。
キリとニッパーを使って、切れ込みを入れる。




タライを穴にはめ込む。



触角をつくる。

布をかぶせる前:




布をかぶせた後:




タイトルにhalfdoneって書いたけど、
まだまだこの先が長い。
でも時間はもうない。

追い込まれていく感覚。
すぐにでもここから逃げ出したいような、
わくわくするような。
なんだか懐かしいモチベーション。


卒業式はもうあさって。

2010年3月21日日曜日

ステファーノ・グーグルアイIII世への道(7) 下地を縫う

卒業式を目前にして、
やる気がでてこない。

病気とかで卒業式行かなくてよくなればいいのに。
海外に行く時とか、大事な試験前とか、
そんなネガティブな衝動に駆られる。
挑戦しなかったら失敗することもないもんね。

やだ。そんなのずるい。
挑戦しよう。
失敗しよう。
と、自分を奮い立たせて制作を続ける。




とりあえず、下地をつくる。

前作った紙の半球に帽子を縫い付ける。
かぶった時に、これで頭を固定できる。
ちなみにこの帽子は、カザフスタンに行った時に向こうの人がくれたやつ。
こんな使い方をしているのはナイショです笑



胴体は、シート状の緩衝材みたいなやつを丸めて使う。
ガムテープではしっこを補強して、


頭の部分と縫い付けると
↓こんな感じになる。


かぶってみると、
暑過ぎる。
空気穴をあけないと死んでしまう。

完成予想図↓と比べると


まだこれに、
目の部分をくりぬいて、
布をかぶせて、
ヒゲをつけて、
下の部分をもうちょっと足して、



やることは山盛りだ。
あと3日。

ツイッターについて、つぶやいてみる。

つぶやく 【▼呟く】

(動カ五[四])
小声でひとりごとを言う。
「不満げに—・く」


(大辞林 第二版)
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn/130437/m0u/呟く/




Twitterを使っていて、
つぶやくってなんだろう、と思う。


はっきり言って俺は、
つぶやくように小声で話して「もっとはっきり!」なんて怒られることはあるけど、
リアルな世界で「つぶやく」ことはない。
いやまあ、つぶやくということがどういうことかもわからないのに、
全然ないなんて言い切れないけど。




つぶやきにはたぶん二種類あって、
誰に宛てるでもなく、けれど誰かに聞いて欲しい言葉と、
誰にも宛てられていない、誰にも届かない言葉とに分かれる。

わかりにくいので、ここでは、
「ごにょごにょ」型つぶやきと、
「ぶつぶつ」型つぶやき
という風に呼びたいと思う。





「ごにょごにょ」型は、例えば、
ミーティングで激論の末にみんなの意見がまとまって、さあ帰ろうかという時に、
先ほどから眉をしかめていたトラブルメーカーのあの人が、
「でもこの案じゃムリだと思うけどな」
と、ぼそっと言う。
たぶんわざと、かろうじて聞こえるくらいの音量にして、
え、なんですか?と聞き返そうものなら、
あ、いいよ聞こえなかったなら。どうせ俺の意見なんて聞く気ないんでしょ?と答え、
かといって流したら流したで、
後になって、ほらだから俺はムリだって言ったのに。と難癖をつける。



って、なんだこのネガティブな例…笑



もっと普通の例でいくと、
うちの母親は茶の間でテレビを見ていると、
「そうか、あれはそういうことやってんな」
とぽつりとつぶやく。

「あれ」って何なのか、
「そういうこと」ってどういうことか、
俺には全然わからない。
なのに母親はテレビから視線を逸らさず、押し黙ってしまう。
居間にはなんだか、しかしはっきりと、
そのつぶやきを拾わないといけない空気が漂っている。
「なんで?」と俺が言うと(言わされると)、
母親は待ってましたと言わんばかりにぺらぺら喋る。

「そうか、あれはそういうことやってんな」という言葉は、
一見俺の方には向いていないけど、
明らかに俺が拾ってくれるのを期待しているつぶやきだ。

俺はでもそういう、
聞かれるのを待って喋る。という様式美がうっとうしい。
話したいなら一方的にしゃべればいいのに。

きっと、うっとうしく思えてしまうのは、
母親そのものではなくて、
その背後にある、「女は黙ってろ」みたいな時代の呪縛だ。
もっと自由に生きられるはずなのに。

俺のつぶやきに対するネガティブな印象は、
こういうところから来てるんだろうな、と思う。



話が逸れた。




「ぶつぶつ」型は、ほんとの意味でのひとりごと。
「ここはこうして、でもあれはそうやから…いやでもやっぱり」みたいな、
誰かに聞かせる訳ではなくて、その人の中で完結している言葉。
ぶつぶつつぶやく、という表現がフィットする感じの。

こっちのつぶやきをするひとには、あんまり近寄りたくない。
意味不明なことをつぶやいてるひとには、
意味不明だから近寄りたくない。

かといって、意味が分かるつぶやきならいいかというとそんなこともなくて、
たまにドアを蹴り飛ばしつつ電車に揺られながら、
「なんだよあいつ、ぶっ殺してやる。俺を誰だと思ってんだよ」
とか絶え間なくぶつぶつ言ってるひとには、
むしろ意味が分かるからこそ関わりたくない。


言葉というのは、自分の言いたいことを理解してもらうためにあるはずなのに、
「ぶつぶつ」型のつぶやきは、
つぶやけばつぶやくほど理解されなくなる。

いや、「理解できない」のだと理解される、というべきか。




俺のツイッターでのつぶやきは、
どっちかというと「ぶつぶつ」型に近い。

たとえば、

HC595の機嫌が悪い。くそー、直列じゃなくて並列に繋ぐべきだった。カスケードというかっこいいカタカナに釣られた。家に帰ってきたら直そっと。

とかいうマニアックな内容をつぶやいてしまう。
理解できないだろうな、と思いつつつぶやいてしまう。
分かり合えるだなんて思ってはいけない。


でも本音を言えば、
理解してほしいんだろう。


単に理解されたくないだけなら、
何もつぶやかなかったらいい。
なのに、
積極的に「理解できな」さをアピールせずにはいられないのは、
少なくとも「理解できない」ということだけは、
理解してほしいんだろう。



なんか中二みたいだなーと思うけど、
ひょっとすると理解されるかもしれないという妄想と、
お前なんかに理解できるかという苛立ちとが、
混在している。

希望と絶望の上にふらふらと立っている。

ふらふら生きて、
ふらふらつぶやいている。

生きる意味なんてわからないまま生きているように、
つぶやく意味なんてわからないまま、つぶやいている。




結局つぶやくってなんなんだろう。
つぶやくことについてコミュニケーションの観点から考察した本とかあれば、教えてください。

↓あ、ちなみに俺のアカウントはこれ。フォローしたい人はどうぞ。
http://twitter.com/yutannihilation

2010年3月19日金曜日

いま世界と音信不通でうわの空。

アナログフィッシュの名曲「Hello」。



は、ぜんぜん関係なくて(笑)、
引っ越したらしばらくネットつながらなくて
音信不通になるかもだけど気にしないでね、
という話。

3月末〜4月は、
なんかあればケータイに。
パソコンはだめかも。

あれ、気にしないでねと言いつつ、
結局気にしてもらわないといけないなのか…
まあ、うわの空にならない程度に気にしてね。


とりあえず、
モバイル WiMAXを試してみようと思ってる。
そのうちノートパソコン買った時に便利な気がして。

イーモバイルにしたら100円パソコンとかあるけど、
でもそれをすると、
7Mbps定額 → 6000円くらい/月
21Mbps定額 → 7000円くらい/月
を2年間使い続けないといけない。

一方、例えばWiMAXのプロバイダとしてauを選ぶと、
40Mbps定額 → 4000円くらい/月
になる。まあ40Mbpsもは出ないけど。


2年間あれば、その差額は48000〜72000円。
ちょっとしたノートパソコンなら買えてしまう。


とりあえず、WiMAXが15日間無料体験できる「Try WiMAX」というサービスがあるので、
下宿でも圏外にならずに使えるのか試してみよっと。
むりだったら、諦めてなんか回線引いてきます。





ところで、「Hello」ってこんなかっこいい出だしだったのか、
と久々に聴いて思った。

アナログフィッシュ。
色あせない感じがいい。

2010年3月18日木曜日

Slipknotでヘドバン

そういえば、そんなのやったなーと思い出した。
劇の中でやけど笑


こないだタワレコでGorillazのアルバムに
「世界で最も成功した覆面バンド!」というキャプションがついてたけど、
いやいや、覆面バンドといえばSlipknotも忘れてはいけない。
(覆面の意味がちがう?笑)

猟奇的なマスクをつけて暴れ回る、
アメリカはアイオワ州の9人組バンド。
でも最近は音が丸くなってきたよね。
まあ、これはこれで好きだ。

公式HP:http://www.slipknot1.com/


で、なんで思い出したかというと、
アキバを歩いてたら、
Slipknotのマスクを売ってる店があったから。
しまった! 仮装これにすればよかった!と思った。
もう今更遅いけど。。


↓トゲトゲのひとがお気に入りなんです。サンプラー担当。



これ、口のチャックを閉じたり開いたりできて、
しゃべりたくなかったら、文字通り「お口にチャックを」してしまう。

そうすることで、
うっかり衝動的にしゃべってしまうのを防ぐばかりか、
「しゃべりません」という、コミュニケーションの拒絶を明示できる。


なんという機能性!



チキンレースの必勝法は、
自分の車のハンドルを取り外して、
相手に見えるように窓の外に投げ捨てることだと言うけれど、
まさにそんな感じ。

つまりこのマスクは、
コミュニケーションの必勝法なのだ。

…いったい何が勝ちなのか謎だという話は、まあさて置いて笑



誰だこんなマスクを考えついたのは!
と思ってWikipediaを見ると、
Slipknotのマスクはすべて日本人アーティストがデザインしてるらしい。
むー、奥が深い。


2010年3月15日月曜日

ステファーノ・グーグルアイIII世への道(6) マトリックスLED練習その2



シフトレジスタをもういっこ付け足して、とりあえず動いた!!
プラス側、マイナス側で電圧をコントロールして、
点灯させたいLEDだけつけるようにしている。
まだしくみをそこまで理解してないので、
文字を表示したりとかはまだよくわからない。

まあでもそれはプログラムの問題で、
とりあえずハードはこれで完成だ。

↓ここを参考にしました。感謝。
http://doramanjyu.com/diy/e0004.htm
http://www.arduino.cc/en/Tutorial/ShiftOut

↓ちなみに裏側はこんな感じ。

もう、コードがごちゃごちゃで意味不明。。
回路図とか載せた方がいいと思いつつ、
書き方がわかりませんすいません。


続きはまた今度。
アキバ行ってきます。

The xx「XX」

XXXX
The xx

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イギリスの3人組。
なんかStereogumで転がってるRemixは聴いたことあっていいなーと思ってたけど、
原曲を聴くのは初めてだった。

不思議な音楽だ。
明らかに音数が少ない、足りないと思うのに、
なぜかぐぐぐっと引きつけられる。
実験音楽のようでいて、
圧倒的な完成度を感じる。

Broadcastに出会って以来の衝撃。
デジタル技術が発達してたくさんの音を扱うのが簡単になっても、
こういうその流れに逆らって、これでもかとシンプルな音を鳴らすバンドは現れ続けるだろう。
音を分厚く塗り重ねるだけが音楽じゃない。

シュークリーム

秘密だったシュークリーム生地(cookpad)
シュクリームにホイップカスタードクリーム(cookpad)


今回はなんのひねりもなく上のレシピを使ったので、
詳しくはリンク先を見てください。
このカスタードクリームまじおいしいよ! やばい!


↓完成写真



えー、そして、
なんでつくったのか言い訳しとくと(笑)、
サークルの追いコンがバレンタインデーにあって、
後輩みんなに寄せ書きといっしょにチョコをもらったからそのお返しでした。
まあいわゆるホワイトデーやんな。

でも、
「今日大学にいるから食べにきてね!」とMLに流したのに、
誰も来ないという、まさかのホワイト空振り。。
自分で言うのもなんだけど、切ない。
右腕が筋肉痛になってまで作ったのに。
吹いている風がいつもよりちょっと寂しい気がした。

2010年3月7日日曜日

別れたくないから会いたくない。という嘘。(恋愛の話じゃないよ笑)

ひとと別れる時は、
もう二度と会えないことを頭の片隅に置いている気がする。

「行ってきます」と言って朝に家を出る時も、
「またあした」と言って研究室から帰る時も、
「まあ来年も会おうぜ」とか言って同窓会が終わる時も。

いつもと変わらないように、たわいのない話をして、
いつもと変わらないように、笑い合って。
でもどっかで、「いつも」はもう来ないかも知れないとも思う。
そう思っていることに自分でも気付かないほど仄かな、
まるでノイズのような妄想を抱えて、
俺はひとと会っているんだ。たぶん。


なんだか最近、そのノイズが濃くなって、
別れを言うために人と会ってる気がしてきて、
もっと悪い言い方をするなら、
「もう会うこともないよね」と宣告しに行っているような気がしてきて、
そんな自分に嫌気が差してしまう。
生きてさえいれば、会おうと思えば会えるのに。


考えてみれば、
会って、何かして、別れてという三つがセットになって、
「会う」という言葉でひとくくりにされる。
会うことも、別れることも、
どこに力点を置くかという違いでしかない。

それは車輪のようにくるくる回る。

別れるために会って
また会うために別れて、
会って別れて、別れて会って。

そのリズム感が大事なんだ。
自転車を漕ぐように、
テンポ良くないと、車輪は回らない。
勢い良く別れないと、また会えない。



俺は、けれど、別れることに力みすぎてぎこちない。
「いい別れ」を意識しすぎてしまって、
結局なんとなくしか別れられない。

(飲み会の締めとか俺に振ったらあかんよ!笑)

果たしてそれは、
別れることからも、
また会うことからも、
逃げているんだな、と思う。

つまり俺は、人間関係から逃げている。
ひとと会いたくない自分を直視したくなくて、
ますますひとと会いたくなくなる。

ありがちな負の循環。
抜け出すためには無理にでもひとと会うしかない。
抜け出せるかな。

2010年3月5日金曜日

Gorillazとブルース・ウィリス

Gorillaz - Stylo - YouTube Premiere!
http://www.youtube.com/user/gorillaz#p/u/10/h9vAOzYz-Qs


そうか、これブルース・ウィリスなのか!
と2回目くらいで気付いた。
いつから全ハゲなんやっけ?
けっこう前?


そしてヌードル死んじゃった!
彼女は日本人の誇りでした。
涙がちょちょぎれる。


ていうか、英語のサイトばっかり見てたから気付かなかったけど、
アルバム「Plastic Beach」は日本ではもう発売されてるんやね。

プラスティック・ビーチ (スタンダード・エディション)プラスティック・ビーチ (スタンダード・エディション)
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3/8までなら、

Hear 'Plastic Beach' In Its Entirety A Week Before Its Release (NPR)
http://www.npr.org/templates/player/mediaPlayer.html?action=1&t=1&islist=false&id=124114812&m=124115224

でフル試聴できるよ!

2010年3月4日木曜日

関東に行ったらやろうと思うこと

気付けばもう日差しが暖かい。
春が来て俺が関東にいくまで、
もう1ヶ月もないんだなーとしみじみ思う。


新しい世界に飛び込むことは何度だってできる。
でも、新しいことを始めるのは、
そうそうできるものじゃない。
だって、この体と心はすぐには新しくならない。

だから、新しいことを始めるためには、
新しくないことから始めないといけない。
この4年間で、あるいは今まで生きてきて、
取りこぼしたものを丁寧に拾っていかなくてはいけない。

足早に進みすぎて、
ラスボスに勝てず焦ってレベル上げをするRPGのように。


そんなことを思いながら、
関東に行ったらやろうと考えていることがいくつかある。




(1) 節約生活
2年間の下宿生活で、生活力はまあ死なない程度に身に付いたけど、
死なない程度の生活力では、
ただ死なずに生きていくことしかできない。

しかし、ただただ生きていくだけなら、
それって死んでいるのと同じじゃない?
俺は、生きたいんだ。

もっと圧倒的な生活力が欲しい。

もっと節約しまくりたい。
大根とかにんじんのてっぺんだけとっておいて育てて、
「あ、まだ育ってないから今日は晩ご飯なしかな!」
とか言ってみたい。

ケチ臭く安く生きた分だけ、
高級な人間になれる気がして。

そんな、安い期待。



とりあえず、節約料理を覚えようと思うんです。
3食に2食は自炊してるのに、食費が4万円近くなるってどうなん?笑
ぶっちゃけ食べ過ぎが一番原因なのは明らかだけど。。

↓いまはこの本を使っていて、

今日のごはんは?―もう悩まない。いますぐ使える簡単レシピ572日分 (生活実用シリーズ)今日のごはんは?―もう悩まない。いますぐ使える簡単レシピ572日分 (生活実用シリーズ)

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わりと便利だったけど、
もっと節約料理に特化した本を買おうと思う。
おすすめあったら教えてなー◎









(2) 身だしなみ
最大の難関はこれ。

そんなレベル高い身だしなみじゃなくて、
ヒゲは毎日剃るとか。
寝ぐせついたら直すとか。
人前に出るときはワックスつけていくとか。
そういう、こじんまりした身だしなみの話。

なのにできない。
現状はというと、

ヒゲ → 4日に1回。
寝ぐせ → 最後に直したのは1月?
ワックス → 寝ぐせ直しに使ったのが最後?笑

という感じで、
これは人としてどうなの。
みたいな話に発展しかねない。

まあ発展させてたまるかって話ですけど。


就活もあと1年後に迫ってるわけだし、
そろそろちゃんとしようかな、
と思ったりする。










(3) 劇団に入る
高校を卒業して、
もう二度と演劇には関わらないと決めてから、
4年が経つ。

最近、演劇論の本を読んだり、
友達の舞台を観に行っていろいろ考えた。
なんだかんだ演劇を避けてきたけど、
このまま進むと結局、演劇とぶつかるような気がしてきた。
こないだ「ベケットと「いじめ」」という本を読んだときから、それは確信に変わりつつある。


でも俺は、3年間演劇部にいて、
演劇からは何も学んでないんじゃないだろうか。
とふと考えてしまった。

演劇論からはいろんなことを学んだけど、
演劇からはまるで学んでいない。
ことばの世界に閉じこもって、
言葉にならないものを、
「演劇」というものを、
まるで見てこなかった気がする。


今度はもっと、演劇を直視したい。
初めて触れるつもりで、演劇をやりたい。


「演劇をやりたい」といっても、
舞台に立ちたいとか、
何かを伝えたいとか、
そういう欲求はあんまりない。
今はまだ。

ただ演劇に触れていたい。
そのぬくもりとか冷たさに、一喜一憂したい。

「入る」というとなんか大げさなら、
「関わる」とかって言い直してもいい。
なんか社会人が週末にやってるような、なるべく年齢層が広い劇団に、
ちょっと手伝いでもいいから参加したいなーと思っている。

役者でもスタッフでもいいから、
何かしら関わりたい。
そのうちに舞台に立ちたくなったら、
それはそのときがんばればいい。


とりあえず市民劇団を探している。

学生ほどヒマがなくても、
社会人ほどお金がなくても、
関われる劇団。
そんなに都合いいのはないかな。。笑

ステファーノ・グーグルアイIII世への道(5) マトリックスLED練習

目の部分を光らせるためには、
たくさんのLEDをArduinoでコントロールしないといけない。


とりあえず、本番用のはまたLEDを買ってきて配線するとして、
練習用に、マトリックスLED(TOM-1588BH)をコントロールする回路を作ってみる。
100円で売ってたやつだし、まあ壊れてもそんなに悲しくない。

マトリックスLEDは、
縦横にLEDが連なっているもので、
それぞれの列、行に対応するピンがある。
つまり、このマトリックスLEDだと全部で16のピンがある。
これだけたくさんのピンを扱うのはめんどくさい。

↓このサイトを見ると、

Arduino マトリクスLED1(建築発明工作ゼミ2008)
http://kousaku-kousaku.blogspot.com/2008/07/arduinoled.html

直接つないでもいけるみたいだけど、
なんかかつかつ感があってやだ。


ということで、シフトレジスタというものを使う。
これを使うと、Arduinoから送られた信号によって、
8つの端子をいっぺんにコントロールできる。

理屈はさておき(俺もあんまわからんままつくってます笑)、
Arduino日本語リファレンスを参考に(ここのサンプルコードやや間違ってるけど。。)つくると、
↓こんなふうになのができた。






これは、まだ行のみしかコントロールしていない。
もういっこシフトレジスタをつけて列も配線すれば、
この64個のLED全体を自在に光らせることができる。

うまいひとがつくれば、
↓こんなのだってできる。

Knock Sensor Test from KZR on Vimeo.


でもなんか、もう一個のシフトレジスタのつなぎかたが、いまいちよくわからない。
シフトレジスタの働きをもうちょっと理解してからじゃないとだめみたい。
お勉強かー。


つづきはまた今度。

2010年3月2日火曜日

Delphic




このバンドのためだけに伝説のR&S Recordsが復活したという、
鳴り物入りでデビューしたイギリスの3人組。

R&Sは、Aphex TwinとかKen Ishiiとかが所属していたレーベル。
そうか、Aphex Twinってイギリスなのか。
知らなかった。


そんな鳴り物入り感が好きじゃなくて食わず嫌いしていたけど、
↓Youtubeでこの動画を見つけて、



これは本物だなーと思った。
ギターロックに毛が生えたような貧弱なバンドではない。

USインディーの方が面白い音が鳴ってるけど、
UKは代わりに、研ぎすまされた音を出す。
まだまだ先が楽しみだ。