2011年1月21日金曜日

昨日聞いた新聞業界の話メモ。

(これは、俺の不正確な知識、不正確な理解に基づく文章です。
あんま信じすぎないでね!)


大手新聞社の育成システムがどうなってるかというと、
入ってまずは、地方で警察担当をする。
そして、朝晩、警官の家の前に立って警官の出入りを待ち構える。
これは、「朝駆け」「夜回り」とかいって、
初めは話しかけても無視されるけど、それにめげずに話しかけているうちに、
だんだん信頼関係を築く、という訓練になっている。

そして、地方で取材のイロハを叩き込まれた後、
中央に戻ったり、どっか他のとこに行ったり、

みたいな道をたどる。



しかし、これが崩れかけている。
なんでって、地方のネットワークを維持するのは費用がかかる。
斜陽産業の新聞業界にとって、だんだんそれが辛くなってきた。


例えば毎日新聞は、
地方は地方紙に任せて、もっと大都市近郊での独自記事に集中する、
というパワーシフトを狙っている。

2010年4月には有力地方紙12紙と契約を結んでいる。
http://www.mainichi.co.jp/info/2010/04/news000753.html

朝日新聞も、
いままで地方でやっていた新人研修を、
都市の近くでやることに検討している。



こうやって、毎日新聞のように、
全国紙と地方紙の棲み分けができていくのかなあ。




話は変わって、アメリカでは、
ニューヨークタイムズとか、有名紙は新卒採用は行なっていない。
地方紙とかで優秀な成績を上げた記者が、有力紙にステップアップしていく。

それが如実に現れるのは例えば、ツイッターの扱い。
大リーグ報道担当の人が言ってたけど、
アメリカの記者は個人のツイッターアカウントですぐつぶやく。
日本の記者は、個人のツイッターでニュースをつぶやくことは禁止されている。
それは、アメリカはニュースが「記者の功績」になるのに対し日本は「新聞紙の功績」
になるという違いから来るのだと思われる。


話はちょっと戻って、
じゃあアメリカでは、地方で起こったニュース報道をどうするかというと、
「通信社」の配信が中心となる。
(参考:Wikipedia - 通信社#アメリカの通信社

という仕組みになっている。



つまり、アメリカの新聞業界では人材もニュースも流動的で、
人材育成から地方のニュースまで全てを一手に引き受ける、日本の大手紙とは仕組みが全然違う。
毎日新聞が変化しようとする方向には、
そういう、流動性が高くなるようなのがあるのかもしれない。

流動性が、新聞業界にまで押し寄せてるとは。
いいのか悪いのかわからないけど。

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