2012年8月22日水曜日

速水健朗「ラーメンと愛国」

ラーメンと愛国 (講談社現代新書)ラーメンと愛国 (講談社現代新書)
速水 健朗

講談社 2011-10-18
売り上げランキング : 63598

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

なんかさいきん読書ブログと化してる。
そんなつもりはないのに。。

ずっと気になってた本。
終わり方はなんだか面白くなったところで終わってしまって、あとがきの「本書には最終章が存在するはずだった」という文面がうらめしい。

いちばん最後のほうがいちばん印象的で、
それに、そもそもラーメンなんて、日本の伝統と関係がない。しかし、それはラーメンを支持する者たち、もしくはラーメン業界の人間たちを批判するやり方としては無効である。
という一節が、なるほどなーと思った。

ラーメンが日本の伝統か、と聞かれれば、それは違う、と答えるけど、
日本といえばラーメン、と言われてまんざらでもない、
みたいな。

どっかで嘘だと気付いていながら、
「それは言わない約束でしょ」という雰囲気に言い出せないし、
言っても無駄だし言わないし、
みたいなことは結構身に覚えがある。

つっこみどころ満載なのに誰も表立ってつっこめないとき、
というのがそれが文化かどうかの判断基準な気さえしてきた。

なんて、これは誰かにつっこんで欲しくて言ってるねんけど。

2012年8月12日日曜日

北方謙三「三国志」

読み始めた時に書いた記事を見返したら、
なんと2ヶ月も経ってたけど、ようやく北方三国志を読み終えた。
疲れたので、読み終えた瞬間に全巻売ってしまった。。笑

ざっくり乱暴にまとめると、
人がばったばった死ぬけど志は受け継がれていきますよ、
みたいな話だった。

でもじゃあ。

志が生き続けるのなら、
死んだ人間が生きている人間の心の中に生き続けるのなら、
個人が生きる意味というのは何なんだろう。

志があれば個人なんて要らなくない?

もし自分に志なんてものがあるとして、死んでも誰かが受け継いでくれるなら、俺もう死んでもいいんじゃない?

あるいは逆に、誰かの志を受け継いで誰かの人生を生きられるなら、俺はもう俺として生きなくていいんじゃない?

なんてことを思ったり思わなかったり。
だいぶ違うレイヤーの話だとは思うけど。